AI対談

SI&Cのコグニティブサービスとは、
いわばAIの先進技術を開発すること

日本語で「認知」を意味する
「Cognitive(コグニティブ)」。
世界的IT企業が提唱した新しい概念で、
近年注目を集めている。
トライ&エラーを繰り返し、
自由に遊びながら、
新しいAI技術の開発を行っている
コグニティブサービスは、
将来SI&Cの事業の柱となることが
見込まれている、次世代の事業分野だ。

SI&Cのコグニティブで
実現できる未来とは?

Y・I(以下I):僕は入社以来、SE、プロジェクトリーダ、マネージャとしてシステム開発の道を歩んできたから、まず要件定義を行って開発過程を綿密に設計し、リリース日までの工程を決めて業務に着手するっていう流れを当然だと思っていたけど、コグニティブでは開発の流れが全く違う事に驚いたね。

Y・O (以下O):まず、新しい技術要素を開発するところからスタートしますよね。たとえば、音声の合成技術(*1)とか、スマートグラスを物流の作業効率化に利用する技術(*2)とか、工場のデータ解析(*3)に使える手法とか。まだ確立されていないこうした技術要素を、文献や論文を探しながら手探りで作っていきますからね。

I: 2017年にコグニティブサービス部門が立ちあがって異動した頃は、どうやって仕事を進めればいいのか分からなかった。でも、業界全体でもまだ確立されていない技術分野だから、まだ誰も思いついていないAIの活用方法が、きっとたくさんあると思う。だから、柔軟にトライ&エラーを繰り返すことを楽しんでいる自由なメンバが多いよね。

O: 僕は大学でデザインを学んだので、いろいろな画像認識の技術を試すことが面白いですね。たとえば、数枚の画像から被写体を3DCGとして復元する方法(*4)とか、人体のMRI画像のディープラーニング(*5)とか。難しいですが、やりがいがあります。

I: 今後、画像関連の案件は、全てO君に任せちゃおうかなって考えています。たとえば、上司が出社したらAIが顔認識をして「ヤバイヤバイ」とアラートが社内に響くシステムを作るとか(笑)一見、遊びのようだけど、うちのチームではこれも技術実験の一環になるから、面白いよね。

O: こうして新しい技術を知見として吸収することで、「当社にシステム開発を任せていただければ、こんなAI機能も組み込むことができますよ」とクライアントへ提案できるようになったらいいですね。

I: SIは技術要素を新たに創ることはないけれど、コグニティブが主にやっていることは先進技術の開発。AI技術の開発ではプロジェクト間で情報や進捗状況を共有し、新しい技術を互いに応用できないかを検討し合う。これはSIとコグニティブの大きく違うところだね。

1歩先はまだ暗闇。
だからこそ、面白い

O: I さんは、昔から私服なんですか?

I: もともと当社では服装は自由だよ。でも、クライアントを訪問する日はちゃんとスーツで出社しているでしょ。SE時代は常駐するクライアント先に合わせた服装をするのでスーツ率が高かったけれど、今は本社勤務だからね。

O: 会社の雰囲気も自由で明るいし、何よりも先輩たちが気さくで、どんな相談にも乗ってくれる。新人の僕たちは、そんな社風に助けられることが多いですよ。

I: O君には7月から初プロジェクトを任せちゃったけど、頑張ってくれたよね。コグニティブでは、どんなベテランSEにとっても1歩先はまだ暗闇。だから、細かい指示ができる人は誰もいない。自分で試行錯誤をして新しい方法を模索するしかないんだよね。

O: でも、ある程度まで自力で頑張って、「ここまでやってみたんですが、どう思いますか?ヒントをください」と助言を求める方が自分には合っているし、先輩たちもやりやすいんじゃないですか。

I: スマートファクトリーの案件では、O君のアイデアのおかげでブレイクスルーを起こせたよね。

O: 思いもかけないアイデアが、思いもかけない分野に役立つことがありますよね。これもコグニティブの面白さだと思います。

Y・I ソリューション本部 ソリューション統括部コグニティブサービス プロジェクトリーダ
2006年入社 農学研究科卒
Y・O ソリューション本部 ソリューション統括部 コグニティブサービス
2018年入社 芸術情報学部卒

*1 音声の合成技術
人気のスマホアプリに使われている技術。好みの音声に合成した後、テキストデータ通りに出力できる。

*2 スマートグラスを物流の作業効率化に利用する技術
広大な物流倉庫などで、仕分け作業者のスマートグラスに荷物の情報が映し出されることにより、コンベアの行き先や積み込み先の間違いを防止するための技術。

*3 工場のデータ解析
工場の自動機械などが作動した記録をAIがすべて解析して、異常の発見などに役立てる。異常の原因も遡って発見・解析し、改善方法を提案する。この一連の流れは「スマートファクトリー化」とも呼ばれる。

*4 数枚の画像から被写体を3DCGとして復元する方法
3DCGとして被写体を再現することで、被写体の学習データをあらゆる角度から撮影・収集することが可能になる。AIの開発効率を格段に上げることが可能になると期待されている。

*5 ディープラーニング
人間の神経を真似て作ったネットワークモデルを用いて、機械が自動的にデータから特徴を抽出する機会学習方法。人体のMRIやCTの画像を何万枚もAIに学習させることにより、人間の目では確認できない、微小な腫瘍も発見できるのではないかと期待されている。

ページの上部へ