システム情報、CMMIコンサルティング室の小林浩です。第7回CMMI&アジャイルコンサルタントのブログをお届けします。
前回は匠Methodの各モデルについてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。丁寧に説明したので、とても長くなってしまいました。気軽に読める分量では無かったと思いますが、実際に匠Methodを試す際に参考になると思います。
今回は、私が実際に携わった匠Methodの適用事例をご紹介する予定でしたが、気が変わりましてそれは次回とします。
最近、匠Methodを使用して、私のチームすなわち「CMMIコンサルティング室」の価値をデザインしてみました。今回はその中の“価値デザインモデル”についてご紹介したいと思います。
前回の反動でとても短いので、安心してお読みください。
1.CMMIコンサルティング室の価値デザインモデル
現時点では以下のようになりました。
なおこのモデルは、今後も随時見直す予定で、当ブログもその都度更新していきます。
2.解説
ビジョン:将来チーム(又は組織、プロジェクト、プロダクト等)で達成すべき夢
私のチームは「CMMIコンサルティング室」という名前ですが、チーム名にあまりとらわれず大きな夢を掲げてみました。
コンセプト:ビジョンに近づくために重要とする3大目標(構想)
「繋げる」をキーワードに、今までやってきたこと、今後やりたいことを表現してみました。
言葉:チームを一言でいうと何?(キャッチフレーズ)
私がやってきたこと、やりたいことは「Win-Win Producer」という一言に集約されました。
意味:チームの全体が示す意味・チームを創った理由や創るに至った背景
なぜこのチームを立ち上げて、なぜ続けたいのか、突き詰めて考えてみました。
デザイン:チームのロゴイメージ
私が撮影した北海道の美瑛の花畑の写真です。良い方向へ向けて、フィールドを耕しながら、そこに美しい花を咲かせるイメージです。途中で別のフィールドとも合流して更なる美しい花が咲くかもしれません。花は、社員やお客様、そこで生まれたサービスやプロダクトを象徴してます。
ストーリー:ビジョンに向かって進む道のりをストーリー化
改めて、以下に同じ内容を記載します。
(1) | CMMI、アジャイルのフレームワーク、匠Method、その他を組み合わせて、まずは自分達でお客様にサービスを提供して元気になってもらう。 |
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(2) | 同じサービスを提供できる人を、社内・社外の身近な人に広げる。 |
(3) | 自分達の提供しているサービスのトレーニング教材を開発し、社内の仲間に提供し、同じことができる仲間を増やす。 |
(4) | 社外の仲間を作り、彼らも同じことができるようにトレーニングする。 |
(5) | 仲間と共により多くのお客様を見つけてサービスを提供する。 |
(6) | 日本のみならず、海外のお客様や仲間とつながり、日本以外の人や企業も元気にする。 |
3.価値デザインに着手する前の準備・アドバイス
匠Methodを用いて価値デザインを行う際には、事前に自分達のやりたいことをある程度イメージして、言語化しておくとスムーズに着手できます。そのためには通常、チームでブレインストーミング等を行うのですが、今回はコーチングのテクニックを活用してみました。それを手伝ってくれたのが、前職の同僚で、私のコーチである藤田琴子さんです。現在、藤田さんのコーチングを受けながら、私自身もコーチングを学んでいます。
藤田さんは、私が内面で元々持っていながら、自分ではなかなか気が付かないことを引き出してくれました。例えば上記の価値デザインモデルでの、言葉「Win-Win Producer」や、デザイン「北海道の美瑛の花畑」は、コーチングセッションの中で思いついたものです。これらの言語化により自分の行っていることに対して自信を持つことができました。
この経験から、コーチングと匠Methodは非常に相性が良いと感じています。特に匠Methodの「意」と「情」のモデルを作成する準備段階として、自分達のやりたいことを認識し「意」と「情」を深めるために有効かと思います。
藤田さんの提供するコーチングは「コー・アクティブコーチング(Co-Active Coaching)」と呼ばれ、コーチとクライアントが対等なパートナーとしてお互いに力を合わせるという関係性に大きな特徴があります。
ご興味がある方は“マンガでやさしくわかるコーチング CTIジャパン著、日本能率協会マネジメントセンター”を読んでみてください。
また藤田さんのコーチングに興味を持った方はブログを参照してみてください。Kotoko Fujita, Life Coach 体験コーチングが用意されてますので、まずはそれを受けてみてください。
今回のブログはいかがでしたでしょうか。価値デザインモデルの具体的な例として参考にしてもらいながら、私のチームについても知ってもらうという一石二鳥を狙いました。
実はこのモデルを、匠BusinessPlace会長で匠Methodの生みの親である萩本順三さんにお見せしたのですが、「いゃあとっても素敵じゃないですかぁ。特に意味の表現が本当に素晴らしいです。是非お出しになってください。」という嬉しい言葉を頂きました。萩本さんと藤田さんのお二人に背中を押していただき、今回のブログをリリースしています。
次回はいよいよ私が実際に関わった匠Methodの適用事例をご紹介しつつ、匠Methodがこれからの時代にますます必要とされる理由をお伝えしたいと思っています。
当ブログのプロダクトバックログアイテム
- ブログ開始のご挨拶とCMMIのご紹介【2023/06/05 UP】
- CMMIの定義する組織成熟度とその特徴【2023/6/19 UP】
- CMMIのプラクティス【2023/7/19 UP】
- CMMIのプラクティス領域と適用効果 【2023/8/07 UP】
- 匠Methodの概要その1-基本コンセプト 【2023/9/4 UP】
- 匠Methodの概要その2-モデルの内容【2023/12/8 UP】
- 匠Methodの概要その3-私のチームの価値デザイン 【今回】
- CMMIとアジャイル、APH
- CMMIの効果的な使い方
- SE4BSのご紹介
- アジャイル・スクラムの学び方
- アジャイル品質パターン QA2AQのご紹介
- アジャイルのフレームワークやツールキット(SAFeやDA)の紹介とCMMIとの関連
- GQM+Strategiesの概要、CMMIとの関連、匠Methodとの関連
- SEMAT
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